今年も残すところあと2ヵ月ちょっとですが、2013年中に必ず果たしておきたい目標があります。それは、自分のニックネーム(異名)を付けること。平井さんの“便所ソムリエ”みたいなやつです。
まあ、便所ソムリエはちょっと御免被りたいですが、良いニックネームがあると記憶に残りやすいですよね。『修羅の門』の陣雷さんみたいに、本人は大したことなくても、“ローキックの鬼”、“ハリケーンソルジャー”の異名があるおかげで人物としての格がワンランク上がっている気がします。
私もそんなあだ名が欲しい!誰も付けてくれないなら自分で名乗るのもアリですよね?!……しかし、ネーミングセンスが皆無の自分には難易度が高すぎます。どうしたもんでしょうか。
プロレスラーのニックネームを参考にしよう
ご存知の方も多いでしょうが、昔のプロレスラーのニックネームって秀逸なんですよ。所属事務所の売り込みのほか、古舘伊知郎さんら実況アナウンサーがコピーライターとなっていろんな名作が生まれました。
昭和アイドルのキャッチコピーもなかなかですが(例:国民のおもちゃ新発売:山瀬まみ)、プロレスラーだって負けていません。たとえば、
“戦う渡辺徹” 橋本真也
最も有名な“破壊王”のほか、“爆殺シューター”の異名もありましたが、若手時代にはこう呼ばれていたことも。当時はまだまだ無名でしたから、このニックネームは彼の知名度を上げるうえで大きな役割を果たしたと思います。
参考になるのでどんどん見ていくことにします。プロレスに興味がない人はこのへんでブラウザを閉じてくださいね。まだ1000字くらい続きますので。
“一人民族大移動” アンドレ・ザ・ジャイアント
他に、“人間山脈”、“現代のガリバー旅行記”など。「223㎝は1人と呼ぶには大きすぎる!」とのことで付いたニックネーム。当時も今も最高身長クラスのジャイアント馬場さん(209㎝)の頭を上から掴める男はそういません。
“殺人医師” スティーブ・ウィリアムス
医師なのに職務をまっとうしないなんて。ある日破壊の快楽に目覚めたという設定なのでしょうか。まさに医師のごとく人体の隙をついた危険な技を繰り出してくるファイターでした。決め手は垂直落下式バックドロップでしたが、『オクラホマ・スタンピート』という、どう考えても無駄な動きでダメージの薄そうな技をフィニッシュホールドにしていた時代もあり、ドクターとしての優しさを垣間見せてくれました。
“美獣” ハーリー・レイス
髭面&胸毛&タトゥーおやじのどこが美しいんだと思いますが、“美獣”という言葉の響きはカッコイイ。女子プロレスラーにも応用できそうです。
“狂乱の貴公子” リック・フレアー
狂乱している時点で貴公子じゃない気がし、褒めているのか貶しているのかわからないところが素敵。ちなみにコトバンクでの貴公子の定義は↓
1 高貴な家柄の男子。貴族の子弟。
2 容貌(ようぼう)・風采(ふうさい)がすぐれ、気品のある青年。
“空飛ぶ百貫デブ” クラッシャー・バンバン・ビガロ
160キロ以上の巨体で宙返りできるデブということで付いた異名。ほとんど悪口。別名に“刺青獣”もあり、結構見たままのニックネームですが、インパクトある外見を的確に表現していて素敵です。
“ケツおやじ” 越中詩郎
“サムライ戦士”や“孤高の侍”などまともなニックネームもありましたが、彼の十八番『ジャンピング・ヒップアタック』のインパクトがあまりに強烈すぎて、ついにケツとおやじだけしか残らないことに。こういうパターンもいいですね!しかし、若手時代からヒップアタックを多用していたにもかかわらず、彼がこの異名を手にするまでは長い年月がかかりました。
数少ない職人レスラーの一人であり、ケツだけで試合を組み立てられるのは彼以外にいません。
他にも秀逸な異名がたくさんありますが、挙げるとキリがないのでこのへんで。それにしても、若くして他界してしまったレスラーが多いのが残念。
さいごに
当然ですが、どれも本人の確固たる意思や生き様を映しだした魂のフレーズですね。言霊を感じます。私にニックネームなんてまだまだ早いことに気づきました。もっとさまざまな人間力を磨かないと。
しばらくは陰でささやかれている“天才ライター”で我慢しようと思います。