皆さんは回転寿司はお好きですか? 私は大好きで、週に1度は必ず回転寿司で食事します。
ファミリーでごった返す時間帯に行くと、「ママ~あの人独りで食べに来てるよ~」と無知な糞ガキに指差される無垢な子どもと触れ合うこともでき、お腹も心も満たされる素敵なお寿司屋さんだなといつも思います。
ところで、皆さんは回転寿司でどんなネタを食べるのでしょう。
まぐろ?
サーモン?
えび?
いろいろ好みはあるでしょうが、私はそうしたネタは一切口にしません。回転寿司の魅力は王道ネタにあらず、創作メニューにあると思っているからです。
「えっこれが寿司?!」という外道アイデア商品がレーンから流れてきたときのワクワク感。
寿司を食べに来たのにこんなもんで胃袋を満たしていいのか?という己への罪悪感。
いかにもお子さまのために開発しました的な商品を、子どもが取る前に独占する優越感。
たまりません。そういうわけで、今日は私がよく口にしている創作寿司を紹介したいと思います。お店は、105円均一チェーン店で3強の「くら寿司」「かっぱ寿司」「スシロー」をチョイス。せっかくなので、独断と偏見による5つ星評価も付けていきます。商品の評価値は以下。
創作度:アイデア性を感じられるか? 見た瞬間にワクワクするか?
美味度:寿司としての味を厳正に評価
満足度:なぜこんな寿司を取ってしまったのだろうという後悔の念にかられなかったか
読み終わったら回転寿司に行きたくなること間違いなしです。
■くら寿司
2013年7月5日現在、くら寿司のHPを開くと最初に表示されるのは「うな丼」で、一瞬どこかの牛丼屋の新メニューかと思いました。
他にも、「魚介醤油ラーメン」がイチオシされていたりとサイドメニューが豊富で、3社の中で最もファミレス化路線をたどっているイメージが強いです。
さて、肝心の創作寿司はというと、
・豚カルビキムチ
- 創作度:★★★
- 美味度:★☆
- 満足度:★☆
レーンから流れてくると美味そうに見えてワクワク度は高いのですが、実際に食べてみるとカルビキムチと酢めしの相性がな んとも微妙。しかしカルビの質を上げれば確実に美味しくなる一品だと思っています。特上カルビキムチ握り(105円)の登場、期待しています。あ、韓国料理のステマじゃありませんよ。
・味玉軍艦
- 創作度:★★★
- 美味度:★★★★
- 満足度:★★★☆
魚介醤油ラーメンに入る予定だった卵の使い回しでしょうか。なんにせよこれ、とにかく美味いです。味玉の下に少量のマヨネーズが引いてあり、これらがシャリと海苔と合わさると本当に美味い。単純なのに意外と思いつかない組み合わせ。かなりお気に入りの一品です。
・極旨ちく天寿司(一貫)
- 創作度:★★★
- 美味度:★★★★
- 満足度:★★★☆
特大チクワが乗せてあるだけの驚きの一品。ネタを取ってみると何のへんてつもないシャリが顔を出します。
しかしチクワがあつあつ・パリパリでなんとも美味い。シャリが合わさることで特に味が増すわけではないのが残念ですが、チクワだけでもかなりのもんです。
ちなみに一貫158kcalで寿司ネタの中では堂々1位。揚げ物だからですね。口と手がベッタベタになります。
■かっぱ寿司
今回ノミネートしたものの、かっぱ寿司は創作寿司に弱いチェーン店です。特に目を惹くネタがないうえ、タッチパネルでは寿司ネタを頼む前に汁物を勧められるよく分からないシステムがあります。
大きな特徴として、個別注文すると新幹線で届けてくれる「新幹線レーン」が子どもに大人気ですが、私はおっさんで独りなので感動もクソもありあせん。
しかし、子どもに人気なのは創作寿司を語るうえで一つのキーワードになります。シャリにハンバーグやミートボールを乗っけたお子さま寿司が他店よりもたくさん流れてくる可能性が高いからです。店に入って席につくと、思った通りすぐに登場、
・ ハンバーグ
- 創作度:★☆
- 美味度:★
- 満足度:☆
心なしか、子どもに絶大な人気を誇る王者のような風格をまとって流れてきましたよ。
お味の方はもう予想通り。わざわざ酢めしに乗せんなよ、と突っ込まれるために生まれたメニューです。ノリで取って後悔するベスト・オブ・ベストな創作寿司ですが、なかったらなかったで困る市民権を獲得したネタなので、点数に見るほど評価が低いわけではありません。
・ ツナたまご
- 創作度:★☆
- 美味度:★★
- 満足度:☆
子どもに人気のたまごにツナとマヨネーズをミックスしたネタ。安直なアイデアですが、ツナマヨネーズの黄金コンビを真っ向から否定することはできず、これはこれでなかなか。食べたことがない人はぜひ。
なお、ツナマヨを食べた後に通常のたまごは食べないでください。やはりツナマヨなんて邪道であることに気付くからです。
・わさび茄子旨みかつお
- 創作度:★★★☆
- 美味度:★★★
- 満足度:★★★
お子さまネタには飽きたので大人の味をちょっと。かっぱ寿司のなかで「変わりネタ」に区分されている商品です。なす、かつおの塩分が効いていて、醤油なしでも頂ける上品な味です。イケる。
写真を見てお気づきかどうか分かりませんが、かつおが若干乱れているのは、新幹線でやって来る途中軽くて吹っ飛んだ結果です。
■スシロー
スシローは創作メニューの開発に力を入れている、私的に好感度の高いお店です。
期間限定のメニューも多く、従来よりもグレードの高い189円皿の導入でシニア世代のニーズに応えるなど、新たな商品展開を積極的に行なっています。ではさっそく注文しましょう。
・えびアボガド
- 創作度:★★★
- 美味度:★★★☆
- 満足度:★★★☆
スシローを代表する創作寿司です。全店の注文数でベスト3位にランクインするほどですから、私以外の創作寿司ファンの心もガッチリつかんでいるようです。
アボガドの上にマヨネーズをぶっかけただけなのですが、これがなかなかイケる。ただ、えびとアボガドの相性がいいというより、アボガド単体の美味さなんじゃないかと食べる度に疑問に思います。
・ 天然インド鮪すき身
- 創作度:★★★☆
- 美味度:★★★★☆
- 満足度:★★★☆
テレビ番組の企画で見事人気No.1に輝いた実績あるネタ。すき身と半熟たまごの相性が良すぎて絶品! 口のなかで半熟たまごがこれでもかと補佐役を果たし、まぐろの味を引き出してくれます。
期間限定で完売次第終了するらしいので、食べてみたいなら今すぐブラウザを閉じてスシローに行ってください。
・サーモンちーず
- 創作度:★★☆
- 美味度:★★★★★
- 満足度:★★★★☆
あぶりサーモンにチーズ。この組み合わせで不味くなるわけありません。むしろ激ウマ!で、個人的にはスシローのなかでNo.1のネタなのですが、創作性に欠けるのが残念なところ。サーモンやチーズは普段食べ慣れているので、見た目で味が想像できてしまいます。いっそのことサラミやトマトソースまで乗せて 「サーモンちーずピザ握り」にまで飛び抜けて欲しかった。
ちなみに、同類の商品の「えびチーズ」が「チーズ」とカナ表記なのに対し、これはサーモン「ちーず」と平仮名であることは、会社の朝礼スピーチなどで披露しても恥ずかしくないマメ知識です。(証拠)
■さいごに
「美味い・早い・安い」で人気を博した回転寿司も、もはやそれだけでは顧客確保が厳しい時代になってきました。コストの関係上、定番ネタで差別化をはかるのは難しいだけに、生き残りのカギを握るのは創作メニューであるといっても過言ではありません。
心ときめく魅惑の創作寿司を求めて、私はこれからも回転寿司めぐりを続けます。
・しめ
創作メニューばかりで寿司を食べた気がしないのでサーモンを注文。やっぱり正統派に限る。
冒頭で述べた一般的なネタは一切口にしないとの発言はここに全面撤回いたします。