2013年11月5日、人気漫画『キン肉マン』に登場する『ウォーズマン』を再現した中華まん『ウォーズまん』(180円)がファミリーマートより発売されました。
作者のゆでたまご先生自ら監修されたらしく、細部までこだわりをもって作られた自信作に仕上がっているようです。
クオリティが高いのは見た目だけでなく、味も相当のもの。具だくさんのブラックカレーまんで本当に美味しいですよ。全国72万個の限定販売なので、興味のある人はお早めにファミマへGO。
一方ローソンでは、こちらも人気漫画『銀魂』とコラボした『エリザベスまん』(160円)が販売されています。
ウォーズまんと同じく数量限定販売で、ファミマVSローソンの中華まん対決などと言われていますが、キャラクターの格としてはウォーズマンの方が数段上でしょう。
なんてったって、ゆでたまご先生に冷遇されっぱなしだったかませ犬ファイターですよ。個人的にはドラゴンボールのコルド大王(フリーザのパパ)以上。そんな不遇を乗り越え、自身を冠した商品まで販売されるようになるとは。彼を応援したくなるのも無理はありません。
ウォーズマン・冷遇のかませ犬人生
よく覚えていない、またはまったく知らないという人のために、ちょっと彼の戦歴を振り返ってみましょう。
初期は血も涙もない残虐超人として登場。この時期が彼のピークでした。戦いに特化した人工知能『ファイティング・コンピューター』で相手の弱点を瞬時に見抜き、必殺のベアークローで名だたる超人たちを再起不能に追いやっていく。古参キャラのラーメンマンがほとんど為す術なく敗北し、植物状態にまで追い込まれたのは衝撃的でした(まあ、ラーメンマンはブロッケンマンにもっと酷いことをしているんですが)。
■ウォーズマン絶頂期
登場シーン | 主な戦績 | 備考 |
---|---|---|
超人オリンピック ザ・ビッグファイト編 | 50km耐久ローラーゲームを1位通過 | 存在感を示す |
VS ティーパックマン(○) | スクリュードライバーで惨殺後、頭部(ティーカップ)をもぎ取りごくごく飲む鬼畜っぷり | |
VS ペンタゴン(○) | ベアークローで顔面を刺殺。羽もちぎる | |
VS ラーメンマン(○) | スクリュードライバーで脳天突き刺し。ラーメンマンは植物状態に | |
VS キン肉マン(●) | 敗れて正義超人へ仲間入り |
ところが、キン肉マンに敗れ正義超人化した後、突如として彼のかませ犬人生がスタートします。
7人の悪魔超人編では、敵中最弱のステカセキングに一蹴、その後首領格のバッファローマンと一騎打ちという見せ場を作ってもらうも、実力の差を見せつけられあっさり戦意喪失。伝説のトンデモ理論「ウォーズマン理論」で一矢報いたかと思ったらそのままショートして死亡。
■ウォーズマン理論
(ベアークローを両手につけ)100万パワー+100万パワーで200万パワー!! いつもの2倍のジャンプが加わり、200万×2の400万パワー!! そして、いつもの3倍の回転を加えれば、400万×3の バッファローマン!お前をうわまわる1200万パワーだーっ!!
その後のヘタレっぷり人生は下記のとおりです。
■ウォーズマン転落人生
登場シーン | 主な戦績 | 備考 |
---|---|---|
7人の悪魔超人編 | VS ステカセキング(●) | 爆音で鼓膜を破られ気絶 |
VS バッファローマン(●) | ハリケーンミキサーにビビりまくり「こ…こわい」 | |
黄金のマスク編 | 不参加 | プラネットマンに体内を乗っ取られる |
VS 阿修羅マン(無効試合) | 勝算なしに突っかかり阿修羅バスターをかけられそうになる | |
夢の超人タッグ編 | VS ヘルミッショネルズ(●) | 相手の強さに思わず「アワワ…」。クロスボンバーでマスクを剥がされ逝く |
キン肉星王位争奪編 | 死亡中 | 超人墓場で雑魚レスラーに混じって強制労働を強いられている |
VS ザ・マンリキ(○) | ドクターボンベのうっかり手術ミスで戦闘技術ゼロのポンコツロボットに。観客に「笑うなー!」とキレる。 ロビンマスクが機転を利かしたおかげで久しぶりの勝利 | |
VS マンモスマン(●) | 対戦前に不意打ちを喰らい戦線離脱。「ウギャア!キン肉マーン!」と情けない声を上げる |
かませ犬でも大人気
このように、超人オリンピック以降は良いとこなしのウォーズマンですが、彼を冷遇すればするほどファンからの支持は厚くなっていきました。キン肉マンの続編である『キン肉マンII世』では、登場してもいないのに人気投票3位だったのが良い証拠。当時ゆでたまご先生はウォーズマンの人気をよく理解しておらず、彼の活躍を期待していたファンに悪いことをしたと書籍の中で述べられています。(その後II世にも登場し活躍)
今回、他の人気キャラを押しのけてウォーズマンが商品化されたのは、そうしたファンの無念さやゆでたまご先生の懺悔の思いがそうさせたのかもしれません。単にデザインしやすかった説も捨てがたいですが、そういうことにしておきましょう。
当時を懐かしみながらウォーズまんを頬張りたいと思います。
ちなみに、12月には第2弾も発売予定。同じくかませ犬キャラでいくならジェロニモあたりが適役だと思っていますがいかがでしょうか。作中では一貫して小者だっただけに売上も小規模が予想されますが。