平井真也です。最近、FBIに入りたいなと思っていて。
というのも、海外ドラマ、なかでも刑事ものが好きでよく見ています。
特に好きなのが『クリミナル・マインド』、FBIの行動分析課(BAU)が犯罪者をプロファイリングで追い詰めてゆくというものです。行動分析課のみなさんが、それぞれ個性ゆたかで面白いんですよね。
それで、観ているうち、なんか、FBIに入りたい!って気軽な感じで思ったわけです。
かっこいいじゃないですか、FBI。犯人逮捕してミランダ法読み上げたい!(「あなたには黙秘する権利がある」とかいうアレです)
むろんFBI捜査官はかなりのエリートだってこと、知ってます。危険な職業だし、体力も必要そう。でも、けっこうな変人であるあの人もFBI捜査官です。
だから自分もなれるとは言いませんが、とりあえずFBIへの入り方を調べてみました。
そもそもFBIとは
そもそもFBIとは、どういう組織なのか、正しくご存じでしょうか。
実はアメリカの警察制度って非常に複雑なんです。自治や自衛の考えが強いせいで、警察としての権限をもつ組織が無数に並立しています。州や郡、市といった地方自治体がそれぞれ警察を持っています。
『CSI』っていう有名なシリーズがありますが、あれに出てくるのはそういった地元警察です。
対して、FBIは司法省、つまり国が直接設置している捜査機関で、
- 州をまたいだ広域犯罪
- テロや銀行強盗などの重大・凶悪事件
- 政府の汚職に関する事件
などを扱います。
海外ドラマで、FBIが出てくるのは『クリミナル・マインド』や『Xファイル』のほか、『BONES』『ホワイトカラー』『NUMBERS』『FBI失踪者を追え』なんかがそうです。『CSI』がベガスとかマイアミとかから動かないのに対して、FBIのドラマは舞台となる場所が広範囲にとることができます。
FBIに入るにはかなり高度な経験か一芸が必要
さて、どうやったらFBIに入れるのか。とりあえず、公式ホームページを見てみました。
そしたら普通に求人情報が載ってます。英語だけど、google先生に助力を乞いながら読んでみましょう。技術職とかも募集しているようですが、やっぱりFBIといえば特別捜査官(Special Agent)。募集資格を確認します。
まず、年齢制限があります。23歳以上37歳未満。学歴は大卒以上じゃないとダメ。3年以上の実務経験(なんらかの職業経験)がないとダメ。運転免許を持ってないとダメ。
これが最低限で、加えてなんらかの専門的な知識や技術、経験が必要なのだそう。FBIのサイトで挙げられているのは以下のものです。
- 財務会計の専門知識
- コンピューターの専門知識
- 工学の専門知識
- 自然科学(物理学、化学、生物学など)の専門知識
- 外国語の能力
- 情報機関(CIAとか)の経験
- 法律関係の経験(検事、弁護士など)
- 警察関係の経験 ・軍隊の経験
アメリカにはFBI以外にも警察組織がたくさんあると言いましたが、そういったところですでに働いていた人は、当然、FBIでも経験が活かせるということのようです。
FBIは経済事件なんかも扱いますから、財務会計の知識は重宝される模様。ドラマ『ホワイトカラー』に出てくる知的犯罪捜査の部門などに配属されるのでしょうか。最近はITを駆使した犯罪も多いので、コンピューターに詳しい人も求められています。元ハッカーの人材を確保しようとしている(が、他の基準との兼ね合いでうまくいっていない)というニュースもありました。
そういえば『クリミナル・マインド』にも元ハッカーの技術分析官ペネロープ・ガルシアというキャラクターが登場します。ガルシアは分析官であって捜査官ではないようですが、なにがしかの「一芸」に秀でていると有利ではありそうです。
同じく『クリミナル・マインド』のスペンサー・リードは3つの博士号を持つ天才という設定。このくらい優秀な資格や経験がないと採用されないのでしょうか。
そして、かなりの体力も必要……
FBI捜査官の採用には、体力テストもあります。
体力テストは「1分間腕立て伏せ」「300メートル走」「時間無制限腕立て伏せ」「1.5マイル走」の4種目があり、各種目最低1点以上、4種目合計12点以上を獲得しなくてはなりません。点数の基準はサイトに掲載されています。
1分間腕立て伏せ
点数 | 女性 | 男性 |
---|---|---|
-2 | 29回以下 | 31回以下 |
0 | 30~34回 | 32~37回 |
1 | 35~36回 | 38回 |
2 | 37~40回 | 39~42回 |
3 | 41~42回 | 43~44回 |
4 | 43~46回 | 45~47回 |
5 | 47~48回 | 48~49回 |
6 | 49~50回 | 50~51回 |
7 | 51~52回 | 52~53回 |
8 | 53~54回 | 54~55回 |
9 | 55~56回 | 56~57回 |
10 | 57回以上 | 58回以上 |
300メートル走
点数 | 女性 | 男性 |
---|---|---|
-2 | 67.5秒以上 | 55.1秒以上 |
0 | 67.4~65.0秒 | 55.0~52.5秒 |
1 | 64.9~62.5秒 | 52.4~51.1秒 |
2 | 62.4~60.0秒 | 51.0~49.5秒 |
3 | 59.9~57.5秒 | 49.4~48.0秒 |
4 | 57.4~56.0秒 | 47.9~46.1秒 |
5 | 55.9~54.0秒 | 46.0~45.0秒 |
6 | 53.9~53.0秒 | 44.9~44.0秒 |
7 | 52.9~52.0秒 | 43.9~43.0秒 |
8 | 51.9~51.0秒 | 42.9~42.0秒 |
9 | 50.9~50.0秒 | 41.9~41.0秒 |
10 | 49.9秒以下 | 40.9秒以下 |
時間無制限腕立て伏せ
点数 | 女性 | 男性 |
---|---|---|
-2 | 4回以下 | 19回以下 |
0 | 5~13回 | 20~29回 |
1 | 14~18回 | 30~32回 |
2 | 19~21回 | 33~39回 |
3 | 22~26回 | 40~43回 |
4 | 27~29回 | 44~49回 |
5 | 30~32回 | 50~53回 |
6 | 33~35回 | 54~56回 |
7 | 36~38回 | 57~60回 |
8 | 39~41回 | 61~64回 |
9 | 42~44回 | 65~70回 |
10 | 45回以上 | 71回以上 |
1.5マイル走
点数 | 女性 | 男性 |
---|---|---|
-2 | 15分00秒以上 | 13分30秒以上 |
0 | 14分59秒~14分00秒 | 13分29秒~12分25秒 |
1 | 13分59秒~13分35秒 | 12分24秒~12分15秒 |
2 | 13分34秒~13分00秒 | 12分14秒~11分35秒 |
3 | 12分59秒~12分30秒 | 11分34秒~11分10秒 |
4 | 12分29秒~11分57秒 | 11分09秒~10分35秒 |
5 | 11分56秒~11分35秒 | 10分34秒~10分15秒 |
6 | 11分34秒~11分15秒 | 10分14秒~9分55秒 |
7 | 11分14秒~11分06秒 | 9分54秒~9分35秒 |
8 | 11分05秒~10分45秒 | 9分34秒~9分20秒 |
9 | 10分44秒~10分35秒 | 9分19秒~9分00秒 |
10 | 10分34秒以下 | 8分59秒以下 |
うーん、なかなかハードルが高そう。ちょっと試してみましょう。まず、「1分間腕立て伏せ」から……
……(30秒経過)……あ、無理。(20回くらいでした)
……とまあ、FBIに入るための条件を調べてみたわけですが、結論としては、無理!! 無理です。カジュアルにFBI入りたいな~とはじまったこの記事を、カジュアルに無理!ってことで締めたいと思います。
そもそも、アメリカの国籍を持ってないとなれませんからね! 残念!!
おまけ:FBIの年収は?
ところで、FBIの捜査官って、お給料はどのくらいなんでしょうね。実はこれもWebサイトに掲載されていました。赴任する地域による差や、諸々の手当・調整などを含めて、新任の捜査官は年間6万1,100ドル~6万9,900ドルを稼ぐそうです。日本円にすると600~700万円ですから、これが一年目の年収とすると高収入と言えるでしょう。
※情報はFBIの公式サイトから入手しましたが、英語を読み間違って、なにか誤ったことを書いているかもしれません。お気づきの点があればご教示ください。