はじめまして、ヒッチハイク大好き太郎と申します。今年から就活が「後ろ倒し」で3ヶ月遅くなり、2015年3月スタートになりましたね。
新制度になって、はじめての年なので、昨年まで就活解禁されていた今の時期(年明け~2月末)をどう過ごしたらいいか迷っている学生さんも多いのではないでしょうか?よく「後ろ倒し」になると「短期決戦になり、応募できる企業数が減る」「公務員試験と併願しにくい」「逆に卒論にとりかかりにくい」など負の側面がクローズアップされます。
確かに新制度になり、こういったデメリットがあるのも事実です。ですが、物事には必ずプラスとマイナスの側面があります。つまり、就活が「後ろ倒し」になったということは、それだけ「準備する期間が増えた」とプラスの捉え方もできます。すでに準備万端の就活生は問題ありませんが、「もし全然準備ができていない」という就活生にとっては、挽回のチャンスが3ヶ月も伸びたと考えることもできます。
この3ヶ月間の過ごし方には、それぞれの思惑があるでしょう。しかし、筆者自身の経験から言えば、内定が欲しければぜひともヒッチハイクをするべきだと思います。
ここでは、大学3年の夏までバイトとサークルにあけくれて「パラダイス経済学部」を謳歌していた筆者が、就活に危機感を感じてヒッチハイクをした結果、見事大手企業から内定をもらった経験を元に、「後ろ倒し」の期間に何していいかわからない就活生がヒッチハイクをすべき4つの理由について書きました。
そもそもなぜ、ヒッチハイクをすることにしたのか?
それは、ずばり、「就活でネタになりそうなのがヒッチハイクしか思いつかなかった」だけです(笑)
私は、経済学部に入学したため、入学~大学3年の夏まで、ご多分にもれずバイトとサークルに明け暮れ、ただ時間を浪費するダラダラとした学生生活を過ごしていました。そのため、3年の夏になって、まわりの意識高い系の人々が、必死にインターンシップに行き始めるまで、就活なんて意識してませんでした。
が、まわりに流されやすい私ですので、まわりが焦りだすのを見て、自分も「とにかくヤバイ」と漠然と危機感を感じ始めました。そして、自分の友達(=当然ゆるい人(笑))と「自分達、就活で話すネタないよね~」という話になり、「なんかネタ作りできんかな~?」という話にうつり…お互いに普段使ってない頭を使った末に出たのが、「ヒッチハイクで日本一周って誰もやってなさそうじゃない?」という結論でした。
今思うと「なんか他にもアイデアあっただろ!」という感じなのですが、当時はただただ危機感を抱いていたので、「これしかない!」と思い、早速ヒッチハイクをすることにしました。
日本一周の概要
日数:約30日
ルート:愛知県から北上し北海道まで行き、その後、南へ下り、沖縄まで行って、再び愛知に戻るというルート
手段:ヒッチハイクと野宿で乗り切りました
(心優しい方は泊めてくださりました。)
その1:「ESや面接のネタにできる」
元々、就活でネタにするために、ヒッチハイクをしたのですが、果たして実際にES(エントリーシート)や面接で役立ったのでしょうか?
結論的にはめっちゃ役に立ちました。というかヒッチハイクしてないと乗り切れなかったです。ESでも、面接でもよくある質問項目として、『学生生活に力を入れたことは?また、それによって学んだことは?』というのがありますが、これをすべてヒッチハイクで乗り切りました。
ESに関しては、直接相手の反応が見れないのでなんとも言えないですが、書類面接に通ったということは、評価されたのだと思います。集団面接では確実に面接官が食いついてくれました。数人いる中で、毎回最初に、「ヒッチハイクってなんですか?(笑)」と突っ込んでくれました。おそらく、他の人の「サークルで…、部活で…、バイトで…」という話よりは確実にインパクトがあったのだと思います。
WEBでESを提出しないタイプの会社については、実際のヒッチハイクで使用した自作の「免許名刺」なるものを同封しました。
かなり人事の方の受けが良かったです。
もちろん、ヒッチハイクだけで面接に通るわけではないですが、面接官は大量の就活生を見るわけなので、1次面接・2次面接では「覚えてもらえるかどうか?」が重要になってきます。 そういう意味では、「ヒッチハイクで日本一周」は、かなりアドバンテージのあるネタだったと思います。
ちなみにですが、もちろん「ヒッチハイクで日本一周」はあくまでつかみなので、実際にはヒッチハイクの経験から何を得たかが重要になってきます。ここは、個人によって感じることが様々でしょうが、私の場合は、
- ヒッチハイクで日本一周をするまで、自分には「これをやった」というものがなかったが、日本一周を達成することで、「やればできる」という自信が出来た。そのため、社会に出てツライことがあっても乗り切れると思う。
- ヒッチハイクをするまでは、「自分は一人で生きていける」と思っていたが、「他力本願」のヒッチハイクを経験して、「いかに自分が人に支えられて生きているか」がわかった。そのため、今後は、社会に出て、自分も他の人を支えられるように頑張りたい。
的なことを書いた(言った)気がします。
こんな感じで、ヒッチハイクは、就活の第一関門であるESと集団面接を乗り越えるにあたり、大いに役立つと言えます。
その2:「打たれ強くなる」
いくら「ヒッチハイクで内定をとれた」と言っても、当然私も多くの就活生と同様にESや面接で何度も落とされました。現代っ子の多くは、「否定されること」に慣れてないので、結構これはツライですよね。私の友達も結構病んでましたね…
ただ、私は運よく就活の前に、ヒッチハイクで「断られ慣れ」していたので、他の人ほどは落ち込まなかったです。
実はヒッチハイクは、「断られることの連続」です。私は、日本一周をするにあたり、約60台の車に乗せていただいたのですが、おそらくその10倍以上の車に断られた(or無視された)と思います。みなさんお忙しいので、当然なのですが、やはり最初は慣れずにつらかったですね。
時には、もの珍しそうに白い目で見てくる人の目線が気になったり、逆に説教をしてくる方などもいて、そのツラさに耐えることで、かなりメンタルが鍛えられました。
他にも、車が来ないときは12時間以上立ち往生をしたり、野宿をしていたら猫に襲われたりとヒッチハイクでは様々なハプニングが起こるため、このことによってもメンタルが鍛えられます。
こんな感じで、就活前にヒッチハイクをしておけば、断られることに耐性ができるため、就活でもあまり落ち込まずにすみます。結果、めげずに多くの面接にチャレンジできるため、当然内定をもらえる確率も上がると言えます。
途中乗せていただき、そのまま泊めてくださった方が、次の日に手渡してくれたお弁当。
つらい経験が多いヒッチハイクですが、こういった本当に人の温かさを感じる体験もさせていただきました。
その3:「面接力がアップする」
面接力とは、要するにコミュニケーション力のことを指します。
就活では、初対面の面接官に対して、できるだけ緊張せずに、自分という人間をアピールする必要があります。個人的な感想ではありますが、この面接力は、場数を踏めばある程度改善することができます。私の場合は、ヒッチハイクで場馴れしていたおかげで、初対面の面接官を前にしてもあまり緊張をせずにすみました。
というのも、ヒッチハイクは、初対面の人と話す修行の場になるからです。ヒッチハイクで乗せてくれる方は、ほぼ初対面の方です。その初対面の方に、短時間で「自分はどういう人間なのか?」「なぜヒッチハイクをしているのか?」「これまでのヒッチハイクはどんな感じだったか?」ということを説明することを60回も繰り返していると、どういう話し方が人に受けて、どの話題が相手の興味を引くかといったことがかなりわかってきます。
この訓練をしたおかげで、実際の面接では、特に対策をしなくても、短時間で自分の伝えたい内容を伝えられるようになりました。また、これ以外にも、話題が途切れないように、会話をしながら次の話題を考える即興力などもつきました。
このように、ヒッチハイクをすれば、「強制的に初対面の人と話す必要」があるので、自然と会話術が身につき、結果として面接力も向上します。
その4:「意外なつながりができる!?」
ヒッチハイクをしていると、様々な人に乗せてもらうことができます。そのため、まず第一に、「自分がこれまで知らなかった職種の社会人の生の声が聞ける」というメリットがあります。
例えば、私がはじめて乗せてもらった人は、「麻酔医さん」でしたし、他にも、定番のトラックの運転手さんや、コーラで有名な会社の営業さんや、太陽光発電の会社の社員さんや、謎の水道コンサルティングという職種の方や…
※私の友人に至っては、外資系金融で有名なGS社の方のレクサスに乗せてもらったり…
とにかく、60回も車に乗せてもらうと本当に様々な方に乗せてもらいます。そのため当時の私からすれば「へぇ~こんな仕事があるんだ!」という新鮮な発見があったのを覚えています。また、ヒッチハイクで会った人は、基本的に就活のイベントで会う人とは異なり、利害関係がないので生の声を聞かせてくれます。そのため、「この仕事は辞めた方がいいよ~」や「意外に、こういう所がおもしろいよ」といった話を聞いたり、はたまた「波乱万丈の人生経験」を語ってもらったりと、働くことについてのリアルな声が聞けたおかげで、だいぶ視野が広がりました。
さらに、私の場合は、実は、ヒッチハイクに出会った方のおかげで就職先が決まったようなものです。
それまでは、自分は、志望業界とかを特に意識していなかったのですが、ヒッチハイク中に出会ったあるIT会社の社員Aさんに、とあるBtoBで有名な会社を紹介してもらいました。その会社は、実は業界では大手の東証一部の会社なのですが、BtoBの会社のため、当時の私が知っているはずもありません。
ですが、Aさんは自分がそこの会社と取引をしたことが何度もあり、とても良い会社なので「ぜひ、受けてみるといいよ」と強く勧めてくれたので、私は受ける気もなかったその会社を受けることにしました。結果、調べていくなかで、自分の性格と一致していることもあり、無事内定をもらうことができました。
こんな感じで、私のように、ヒッチハイクで就職先が決まるという可能性もありますし、そこまでいかなくても、社会人のリアルな話を聞けるので、「つながり」や「視野を広げる」という意味でも実はヒッチハイクは就活に役立ちます。
まとめ
以上、「後ろ倒し」の期間に何していいかわからない就活生がヒッチハイクをすべき4つの理由について書きました。
ヒッチハイクは「ネタに使えるのでは!?」という当初の目的だけでなく、
- 「打たれ強くなる」
- 「面接力がつく」
- 「就職先を紹介してもらう」
という想像以上の恩恵を受けることができました。
私は、ヒッチハイクのおかげで内定がとれたと言っても過言でもありません。
ですので、ぜひ私と同じように、「就活で使えるネタがない!」と悩んでいる人がいれば、ヒッチハイクにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
きっと、ヒッチハイクを終えた後には、「成長した自分」と「内定」が待っているはずです。
※ヒッチハイクは、生命の危険にさらされる可能性もあるので、十分注意をした上で自己責任で行ってください。
※春先のヒッチハイクはかなり寒いので、もしされる場合は、防犯対策をしっかりするようにしてください。
特に、雪の地域は凍死するリスクがあるので野宿しないでください。