どうも、かもです。
よくある話題の一つとして「犬派か猫派か」を聞かれたことはないでしょうか。どちらでもない鳥派の私は、その質問を受けるたびに「鳥も入れろやカス」と優しく指摘していたのですが、ようやく世間が追い付いてきたようです。
・ブームの予感(日経MJ) インコの背中は魅惑の香り アイスや香水で楽しむ
http://www.nikkei.com/article/DGXBZO57228820R10C13A7HR0A00/
この1年でインコの販売数が前年比約2割増とは。鳥のなかでも特にインコ好きな私としては嬉しいニュースです。気分がいいので、インコの市場拡大を後押しすべく、今日は「セキセイインコを飼ったことがある人だけにわかる可愛いあるある」を書くことにしました。一人でも多くの人が鳥派に転じてくれれば嬉しいです。
首をカクカクぶんぶんさせる
興奮すると首を上下にブンブン振ることがあります。初めて見たときは何事かと思いましたが、どうやらゴキゲンなときに決まってやることがわかりました。
0:27秒あたりから取り憑かれたようにブンブンしだしますね。可愛い。
この子は意味を成さない人語を発しながらカクカクぶんぶんしているため、インコ嫌いの人には余計キモイかもしれませんが、私はずっと見ていても飽きません。
鏡の自分に向かって食べたものをでろんと戻す
鏡に映った自分を仲間だと勘違いして興奮し、エサを吐き出す個体がいます。
もちろん狂ったのではなく、一般的にはオスがメスに対して行う求愛の行為。平たくいうとプレゼントですね。専門用語で『求愛給餌(きゅうあいきゅうじ)』といいます。
鳥の生態を知っていれば「またやってる~可愛い^^」で済みますが、知らなければ「うちのピーちゃんがなんか病気」と青ざめることがあります。
ところで、オスがメスに対して行う行為といいますが、鏡に映った己をメスと勘違いするってどんだけオツム弱いの……。まあ、そんなところが可愛いのですが。
インコ臭がクサいい匂い
インコ臭とは、セキセイインコの頭部や背中から放たれる魅惑の体臭のこと。「バターや穀物のような匂い」「晴れた日に干した布団のような匂い」など、人によって表現はさまざまですが、匂いの源はインコのエサだそうです。なるほど、確かに人間も食生活によって体臭が変化しますしね。
普通に接していても香ってきますが、やはりオススメは、インコの背中にビタっと鼻を密着させてダイレクトに吸い込む方法。インコが嫌がらない程度に鼻を埋め、その獣臭を胸いっぱいにす~~と吸い込みます。飼い主の間では癒やしの効能がスゴイと言われています。
まさに知る人ぞ知るのインコ臭でしたが、神戸市の小鳥カフェ『とりみカフェ ぽこの森』さんが考案した『インコ味アイス』の登場で知名度が全国区に。おかげさまで、
「好きな匂いは?」
「インコ臭」
「僕もさ!」
なんて会話も一般的になりました。それにしても、アイスにインコ臭を閉じ込めるなんてどこまで奇才なんでしょう。
インコ臭ブームはアイスだけに留まりません。いつでもどこでもインコ臭と共にいたい人のために、 『インコ臭香水』なんてのも販売されていますよ。
ただ、インコ臭香水・総合案内にある『※ご購入に際して』の説明をみると、以下のように記載してあります。
本品は香水と同じ原料をしようしておりますが、フレグランス雑貨に分類されます。万一体に付けたりなさる場合は、お客様の責任の元、お使いくださいますようお願い致します。
香水というより香り缶詰のような使い方が適してそうです。ストレスが溜まったときなどにそっとインコ臭香水を取り出してくんかくんかしましょう。
余談ですが、登山家の野口健さんは、エベレストに登るときは必ず『芸者さんのうなじの香り』なる缶詰を持っていくそうです。
水道水に打たれようとする
セキセイインコは水浴びが大好き。大きめのお皿などに水を入れてやると、季節に関係なく水浴びをして遊びます。特にテンションが上がるのは水道から流れる水で、興味津々で水に近づいてきます。
恐る恐る水に触れる者もいれば、修行僧のような格好で浴びる者もいて、個体差があって非常に楽しい。浸かる前に全身をふわっと膨らませるのが特徴。この姿がまた可愛いです。
動画のように、ちょっと浴びては出てを繰り返すのが一般的ですが、慣れてくると浸かっている時間がだんだん長くなります。
なお、水に濡れるとインコ臭が化学反応を起こし、瞬く間に雑巾以下の臭いになるので注意してください。くれぐれもまともに嗅がないように。鼻がふぐおッてなります。
ほっぺたを掻いてと甘えてくる
鳥は1日に何度も羽づくろいを行います。くちばしを使い、背中、胸、尾羽、翼、翼の裏などを手入れするのですが、唯一満足に(?)できないのがほっぺたです。くちばしが届かないため、足の爪で頬をひっかくか、角っこなどに頬をこすりつけるか(かい~の状態)、仲間にくちばしで掻いてもらうかのどれかになります。
仲間との力関係が対等であれば、お互いに毛づくろいし合うラブリーな光景を拝めますが、現実はそうでない場合も多く、強い個体が弱い個体に奉仕させるだけさせてポイする光景もよく見られます。セキセイインコはオスよりもメスの方が強いので、たいていは、
オス「掻いて」→メス「あんたが先に掻きな」→「カリカリ」→「もっと」→「カリカリ」→「僕もお願い」→「黙ってやれ(ボカっ)」→「うええん」
な流れで、泣きついた先が飼い主というわけです。私が飼っていたオスは、嫁さんや娘たちから迫害を受けていました。インコの社会も世知辛い。
動画のような感じで、人差し指で優しく掻いてやると気持よさそうに目をとろ~んとさせます。可愛いすぎ。一度味をしめると甘えて永遠におねだりしてくるので、程よいタイミングできってください。
ヤキモチを焼くほど感情豊か
セキセイインコが嫉妬するなんてと思うかもしれませんが、意外にも優先順位に敏感な生態のようです。私が飼っていた子は、ヒナの世話で私や姉が手を取られていると、ヒナを突付きにやってきたり、頭を踏んづけたり、大人のくせにヒナ用のエサを食べにきたりと、とにかく面倒な構ってちゃんに変貌しました。
0:22秒あたりで大人のインコが子どもに上段内回し蹴りをヒットさせています。飼い主の愛情がよそに映るのが怖かったのでしょうね。人間らしくて感情をくすぐられます。
ちなみに、本当にヒナ用のエサが食べたいのかな?と思って後で与えてみると、「チッ」と舌打ちをしてそっぽを向かれた思い出があります。
おわりに
セキセイインコは愛情を込めて育てると驚くほど人に懐きます。ヒナの頃から飼い主の手で餌付けすると間違いなくご主人様大好きっ子になりますよ。
私が飼っていた子は、私が帰宅するとカゴから飛び出してドアの前でお迎えしてくれるほど可愛いやつでした。玄関を開ける音や足音などで私か他の誰かかを判断しているようです。なんて従順なやつ。
今回はセキセイインコだけを取りあげましたが、この記事をきっかけにたくさんの鳥派が増えてくれると嬉しいです。