日本語VS中国語の悪口対決 ~『台湾から嫁にきまして』で知る日台の差

先日、人生初の台湾旅行に行って参りました。

「台湾人は美女が多い」というネットの評判を信じ、血走った目で街を徘徊しておりましたが、美女うんぬんよりも、ばっちりメイクか、すっぴんかのどちらかの女性に大別される方が印象的でした。

日本と違い、デートでもない限りあまり化粧して出かけることはないそうです。移動手段でバイク(原付き)を使うことが多いため、せっかくのお化粧が排気ガス等で乱れてしまうのが嫌なのかも(マスク率超高し!)。

原付き台湾
大橋頭駅近くで撮影。二人乗り率も高かった

ほかにも「なんじゃこら」という異文化発見がいくつかありましたが、当然ながら、台湾の方から見るとおかしいのはこっちな訳で。驚く私を見て(あんたが変なんだよ)などと思われていたかもしれません。

目次

『台湾から嫁にきまして』にみる異文化の差異

台湾から嫁にきまして。

台湾旅行での出来事を友人に話すと勧められました。日本に嫁いできた台湾人女性が、日本生活でのさまざまな発見や戸惑いを可愛らしいイラストと文章でつづっているコミックエッセイです。

同じく国際結婚のユニークな日常を描いた『中国嫁日記』(作:井上純一)の嫁さんバージョンみたいなものですが、こちらは元々台湾で出版されたものであることが大きな違い。当然、読者の対象も台湾人なので、共感ポイントが「日本の奇妙さ」であることが、日本人からすると新鮮で不思議な感じです。たとえば、

・日本人はお酒を飲んだら豹変する
女の子っぽくなる上司や、普段はシャイなのに酔うとじゃれつきネコ科する同僚。親しくなったと思っても翌日には元通りになる人間関係の距離感が謎。

・2次会、3次会といちいちお店を変える
日本人は場所が変わると気分も変わってお酒をたくさん飲むらしい(台湾では一つの場所でずっと飲むのか?作中で言及なし)

・原型が残っている食べ物は気持ち悪がるくせに、魚は平気で食べる
滷味(ルーウェイ:鶏の足やら首を煮込んだおでんのようなもの)を弁当にして持って行ったら同僚からドン引きされた。日本人は原型が見えるものはあまり食べないことを教わるも、じゃあ魚はどうなんだと。

・日本人は星座の話で盛り上がらない
台湾では、初対面やそれほど親しくない人とコミュニケーションを取るときに用いる一般的な話題。でも日本では「は?それがどしたの?」程度。「占いでもできるの?」と予測不能な切り返しをされる。

・日本人は台風でも会社に行く
台湾では政府が「台風休み」を発令。その日は友達同士でパーティを開催するぐらい弾けるのに、日本人は暴風雨のなか捨て身で出勤し、ただただ会社に遅刻しないことを心配している。

などなど。言われてみれば、確かに、と思うことばかりです。魚の原型は平気なのに、他の動物だとNGなところとか特に疑問でしょうね。食文化なので要は慣れの問題なのですが。また台風休みは、脅威の暴風警報回避率を誇る京都育ちの私には羨ましい限りです。

悪口が少なすぎて怒りが表現できない

個人的に最も興味があったのがこの違いです。 日本語の悪口の少なさは世界的に有名な話で、外国人による「日本あるある」に必ず上がるネタです。少し余談ですが、以前、知人の韓国人女性に、「日本で男性への一番の悪口はフニャ●●野郎って聞きましたが、本当ですか?」と聞かれたので「そうだよ」と答えておきました。

さて、著者がランク付けする日本語の悪口は以下。

レベル1.お前アホか!
レベル2.お前ぶっ飛ばすぞ!
レベル3.クソ野郎!

これらはどれも台湾人からしたら可愛いものなんだとか。レベル2なんて、彼女が彼氏に駄々をこねるときに使う程度のものらしいです。使い方はこんな感じでしょうか。

●自宅デートにて

彼女「ねえ~ちょっとコンビニまで飲み物買ってきて~」
彼氏「え? 今テレビ見てるから自分で行ってきなよ」
彼女「お前ぶっ飛ばすぞ?」

M男にとっては願ってもない展開ですね。

私はSなので普通に腹が立ちますが。
でもこんな台湾美女なら無条件で許します。

台湾美女
出典:neverまとめ【300枚超】台湾の超絶可愛い女の子厳選画像総まとめ【名前付き】

一方、中国語には、「豚殺し」とか、「豚の糞を食え」などが汚い言葉だそうです。他にも、ここには表記できないとんでもない言葉がたくさんありますが、日本人にない発想の悪口を言われてもピンとこないというのが正直なところ。おかげで激しい口喧嘩になることはあまりなく、むしろ悪口の意味やその語源に好奇心を抱く旦那さんの相手が大変だそうな。

いつもそうだとフラストレーションが溜まりそうですが、それはそれで国際結婚のメリットなのかもしれません。

■さいごに

この本を読んでもう一度台湾に行きたくなりました。英語だと限界があるので、できるなら中国語を覚えて日台交流会などに参加し、台湾美女に怒られてみたいの方々と楽しく会話してみたいです。

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