平井真也です。みなさん、ミュージカルってどう思います?
私はけっこうミュージカルが好きなんですが、苦手だという人も多いようですね。
ミュージカルが苦手な人の、苦手な理由というのは、ただ1点、
・突然、唄い出すのが可笑しい
ということに尽きるのではないかと思います。
逆に言えば、そこを克服すれば、問題なく鑑賞できるようになるのではないでしょうか? ミュージカルには名作も多いし、可能ならぜひ観てみてほしいです。そこで、「突然、唄い出すのが可笑しい」と感じてしまう人でもミュージカルが観られるようになる方法をお教えしましょう。
●唄い出しても、「あれは唄ってるんじゃない」と考えよう
思うに、「突然、唄い出すのが可笑しい」と感じてしまう人は、観たものをそのまま受け取りすぎているのだと思います。
普通に会話をしていた人が、突然、唄いだしたら、そりゃあ可笑しいですよ。そこで、「あれは唄ってるんじゃない」と考えてほしいんですね。
ミュージカルは、通常の演劇(ミュージカルと区別してストレートプレイと呼ばれます)とは、そもそも形式が違うものだと考えて下さい。どう違うのかというと、
・物語や情景の一部を歌やダンスで表現している
というところが違います。
通常の演劇でも、舞台上に「書き割り」があることがありますね。
「書き割り」とは、板なんかに、なにかを描いて立てておくもので、演劇で大道具(舞台セット)として使われます。学校の学芸会でやるお芝居で、たとえば「木の絵を描いた板」を立てて、木をあらわす、ということがあったと思います。
「木の絵を描いた板」は、誰がどう見ても「本物の木」ではありません。でも、舞台の上ではそれは「木」だと考えて役者は演技をするし、観る人も「あれは木なんだな」と納得してくれているわけです。
つまり本物の木ではないけど、それによって木を表現しているわけで、言ってみれば一種のお約束なわけです。
通常の映画やテレビドラマで、背景の木が書き割りだったらかなりおかしいですけど、学芸会だったらみんな違和感は持たないと思います。
ミュージカルにおける歌やダンスもこれと同じです。ミュージカルでは物語や情景を、「通常の演技」ではなく、「歌やダンスによって表現している」のです。
たとえば男性が女性に愛の告白をするとします。
男「あなたが好きです!」
女「私も前から好きでした…」
という会話(台詞のやりとり)があるのが、通常の演劇。
同じ場面をミュージカルでは、
男「あなたが好きです~♪」
女「私も前から好きでした~♪」
とデュエットになる。
このとき重要なのは、登場人物は歌っているのではないということです。
この男女は、作品世界においては、「突然、唄い出した」のではなくて、あくまでも
男「あなたが好きです!」
女「私も前から好きでした…」
という会話をしたに過ぎません。 その情景を、舞台作品としては、ふたりの役者のデュエットとして表現した、ということなのです。本物の木を「木の書き割り」に置き換えたように、ふたりの会話をデュエットに置き換えたわけです。
ここのところが理解できれば、「突然、唄い出す」ことの違和感はだいぶ薄れるのではないでしょうか?
●初心者向けミュージカル作品選びのコツ
そうは言っても、あまり観慣れていないと、違和感があるのはわかります。そこはいくつかミュージカルを観て慣れるしかないですね。
そのときの作品選びのコツをアドバイスしましょう。
・映画よりも舞台がオススメ
ミュージカルはもともと舞台で上演される演劇の形式ですが、映画にもミュージカル形式のものがあります。
ただ、舞台が、それこそ「書き割り」の延長線にある舞台セットの中で演じられるのに対して、映画はロケやスタジオセットで、背景がかなりリアルにつくられています。
そのぶん、観ていると作品の世界に引き込まれてしまい、「突然、唄い出す」ときにそれがあくまで象徴的な、表現上のことだと受け取りにくくなります。ミュージカルに慣れないうちは、できれば舞台、せめて「舞台公演を収録した映像作品」のほうがいいと思います。
・オペラ形式(歌が多いもの)を選ぼう
ミュージカルにもいろいろあって、「歌とダンス」と「通常の演技で進行する部分」の割合はさまざまです。
ここは好みによるのかもしれませんが、私は、初心者には「歌とダンス」の割合が多いものがいいのではないかと考えます。そのほうが「通常の演技で進行する部分」から「歌とダンス」に切り替わるポイントが少ないので、ここまで説明してきた鑑賞していて観方を切り替える行為が少なくて済むからです。
中には、通常の、語る台詞がなくて全編が歌唱形式になっている作品もあります。有名な、
「レ・ミゼラブル」 「オペラ座の怪人」
もこの形式です。 オペラ座の怪人の、ロンドンで上演された記念公演がDVD化されていて、これはなかなかオススメですよ。
また、ミュージカルには「ブックレスミュージカル」という、「特にストーリー性がない」ものもあります。一定の世界観はあるけれど、物語というよりはショーに近いものですね。「CATS」などがこの形式です。これも全編が歌とダンスですが、私は、これはあまりオススメしません。
ストーリーがはっきりしていないと、初心者にはただ単なる歌とダンスの羅列に見えてしまうと思うからです。ミュージカルはやはりひとつ物語を追って観ていくのがいいのではないかと思います。
以上、ミュージカルが苦手だった人も違和感なく観られるようになる方法をまとめました。
そもそも別にミュージカルが苦手なままでも困らない、そうまでして観たくないという人が大半であろうと思いますが、ミュージカルが好きになれると、なんというか、ちょっと人生が楽しくなります。
よく、ヤクザ映画を観た人が肩で風を切って歩くようになるというけれど、ミュージカルを観たあとは、なにかあるたびに唄い出しそうになります。日常生活でも、もしこれがミュージカルだったら……と考えて、周囲の人の言動を歌や踊りに置き換えて想像してみるのも楽しいものです。
みなさんも、楽しいミュージカルライフを送れますように!
劇場に行くのが難しい場合は
劇場で上演されるミュージカル公演を観に行くのが難しい場合は、収録された映像作品を観るというのも選択肢のひとつ。しかしミュージカル公演を収録した映像作品のなかには、今流行りの動画配信サービスでは配信されていないものもあります。そんなときはDVDをレンタルして視聴するのが便利です。最近あまりDVDレンタルを使っていないという方も、今はどんなサービスになっているのか口コミをチェックしてみましょう。
自分の都合でゆっくりとレンタル
私は定額プランを利用しています。返却期限がないので、自分の都合でゆっくりとレンタルできるのが魅力です。月にレンタルできる枚数が決まっているのですが、もし、その枚数レンタルしきれない場合は翌月へ自動的に繰り越すことができるので安心です。ただ、シングルCDを借りた場合は、割高になるのでシングルは借りていないです。
このように今はほとんどのDVDレンタルが定額で月に一定枚数まで借りられます。内容に関係なく枚数でカウントされるため、たくさん借りたほうがコスパは良くなりますし、シングルCDよりはアルバムのほうが良いですね。定額プランなら返却期限がありませんから、好きなものを借りて返却に追われずに、マイペースに視聴できるのもメリットと言えるでしょう。
みん評ではDVD宅配レンタルの口コミ・評判でたくさんの口コミが見れますので、こちらを参考にDVDレンタルも検討してみてください。